私がこころと部屋に深い関係があることに気づいたのは、十数年前に雑誌の撮影である女性の部屋に行ったのがきっかけでした。
荒れた部屋
ひとり暮らしのその部屋は、一言でいうと「荒れて」いました。衝撃でした。
当時私の仕事は主にインテリアコーディネートで、まだ片付けサポートの仕事を始めていませんでしたので、初めて目の当たりにした「荒れた部屋」だったのです。
忙しくて時間がないからとか、もともと片づけが得意じゃなくて、そういうレベルではない荒んだ様子とその部屋に漂う、もうどうなってもいいというようなあきらめ感に私は圧倒されてしまいました。
ここで詳細を書くことは控えますが、その部屋の住人の暮らしぶりも荒れていて、話を聞いている方が辛くなってきます。
知的で育ちのいい印象の彼女に、いったい何があると、どんなきっかけでここまで暮らしも部屋も荒れるのか、そのことばかりが気になりました。
その部屋で私は泣きたい気持ちになりました。
なぜそんな気持ちになったのか、すぐにはその訳が分かりませんでした。
あきらめ感が渦巻く部屋
その後しばらくした気づいたことは、彼女が自分の部屋もそして自分自身のことも大事にしていない、自分に優しくないといことです。自分を大事にしていたらそんな暮らし方やそんな荒れた部屋は彼女には相応しくないと気づくはずです。
そこにはあきらめた感じが渦巻いていました。
このあきらめ
このあきらめが荒んだ部屋をより荒ませているのかもしれない。。。
このあきらめている感じは、かつての私自身にも言えることでした。
同じだなって感じました。私は部屋こそ荒れてはいませんでしたが、自分自身を大事にしていませんでしたし、5年後10年後の将来を思い描くことがとても難しかった。
私は自分を大事にしていない人を見るととても胸が痛みます。
住む人がいなくなって朽ち果てていく家を見るようです。
昔にぎやかだった観光地が訪れる人もいない忘れられた土地になってしまったかのようです。
さみしくてとても悲しい、そして残念な気持ち 失望感
これは当時の私が最も感じたくなかったことでした。
もしかしたらあの部屋の彼女も同じ気持ちだったかもしれません。
そう思ったら、私に何が出来るか考えました。
部屋は人の心の器
家が人の魂の器だとしたら、部屋はその人の心の器
心と部屋の専門家として、心の器=部屋を整えることで、あきらめになにか違いを作りだせるんじゃないか。
出来ればもう一度自分自身を愛していくきっかけにして欲しい。
あの彼女以外にも、心の器=部屋を整えることを必要している人が沢山いる。
自己成長に合わせてステップアップする部屋、制限を超え可能性を広げる部屋、自分自身を取り戻す部屋
私はそういう人たちに貢献出来る!
ひとり熱くなりました。
こころの器である部屋が、どんな様子であるかは、自己価値や自己愛に関係します。
特に女性にとっては、女性としての自分の価値に大いに関係しています。
自分と自分の周りを美しく整えることをあきらめてしまうことは、せっかく女性として生まれてきたのにもったいないことだと思うのです。
女性としての自分をもっと楽しみましょう。