片付けられない 捨てられないこの二つの悩みがストレスになっていませんか?
片付けるとか捨てると人生が良くなるという言葉を見聞きする度に、そうする方が良いのは十分すぎるほどわかってはいるけど思うように出来ない、ますますストレスが大きくなり重くなってくる…
片付けられないと悩む人のほとんどが、捨てられないという悩みも同時に待っています。捨てられないと悩む人が必ずしも片付けられない訳でもありません。この二つの悩みが混ざってしまうことで誤解を生み、ますます片付けや捨てるということに関しての苦手意識が増幅しているようです。
片付けられないと捨てられないこの二つの悩みとストレスを軽くするための方法に心の観点から考えてみます。
1.片付けるとは
片付けの意味は、「散らばっているものをきちんとした状態にすること。また、ごたごたしている物事を整理すること。」です。片付けを行う片付けるについて考えてみました。
1‐1片付ける 言葉の意味
片付けるの意味を調べると
1物を、適当な場所にきちんと入れ納める。乱雑に置かれている物をまとめ整える。「部屋を片付ける」「本を物置に片付ける」
2仕事をすっかり終わらせる。物事をうまく処理する。「宿題を片付ける」「トラブルを片付ける」
3入りさせる。縁づける。「三人の娘を片付ける」
4じゃまになる者をいなくする。殺す。「じゃま者を片付けろ」
1‐2片付けるゴール
物や、物事をきちんと整理された状態にすることが片付けることです。
このきちんとした状態という状態がどんな状態なのかは、人や状況によって異なるので片付けることのゴールを一言で言い表せないのがポイントです。
きちんとと言ったときに、人によって自分なりのゴールがイメージできずに、目標が高すぎたり完璧主義になってしまったりする傾向があります。
2.捨てるとは
片付けられない理由の一番は捨てられないを上げる方が多いのは、捨てるという言葉に物を大事にしない、もったいないなどのネガティブなイメージがあるからではないでしょうか。
2‐1捨てる言葉の意味
捨てるの意味を調べてみました。
1 不用のものとして、手元から放す。ほうる。投棄する。「ごみを―・てる」「武器を―・てて投降する」⇔拾う。
2 今までの関係を絶って、そのままかまわないでおく。見捨てる。「妻子を―・てる」
3 かかわりのないものとして、ほうっておく。放置する。見過ごす。「―・てておけない緊急事態」「カーブを―・ててストレートに的を絞って打つ」
4 持ち続けてきた思いなどをなくす。熱意や関心などがさめてしまう。あきらめて手を引く。「希望を―・てる」「最後まで勝負を―・てない」
確かに捨てるという言葉にはネガティブな意味があります。
だからこそ捨てるという行為には、何のために捨てるのかというポジティブな意味が必要なのかもしれません。
2‐2何のために捨てるのか
今あるものはすべて今よりも前、つまり過去手に入れたものです。手に入れた時も、今現在持っているのも何らかの目的があります。
その目的が果たされているうちは、捨てる目的にはなりません。
もっと良いもののためでないと、大事だったものを手放すことはしないでしょう。
もっと良いものは今よりも先の未来にあり、まだ目にすることが出来ません。見えない未来に対してポジティブな信頼を持てるかどうかが、捨てるという行為に関係してきます。
3.片付けると捨てるの関係
片付けられない人の多くが捨てられないという悩みを持っています。
片付けられないのは捨てられないからなのでしょうか?
片付け ≠ 捨てる
片付け > 捨てる
捨てるは片付けの一部分であってすべてではありませんが、片付けられない原因のひとつが、物が多い、捨てられないからです。この二つの関係によって悩みの質と感じるストレスが異なります。
片付けと捨てるの関係 異なるタイプ
タイプ1 捨てられなくて片付いていない人
すでに自分では何から手を付けたらいいのかわからず、お手上げになっているのかもしれません。その状態になってからの時間の長さと、その状態の部屋にいることで感じるストレスの高さがますます状況を悪くしています。
タイプ2 捨てられなくて片付いている人
捨てられなくても片づいている人は、そもそも自分で管理できる量を把握しており、それよりも増やし過ぎないように意識しています。
またあるいは、自分なりの物を管理する独自のスキルがあり、創意工夫して物の管理を実践しています。管理することに時間とエネルギー使い、そのことがストレスになる傾向があります。
タイプ3 捨てられて片付いている人
そもそも物の量が少ないので、物の管理や収納方法のそれほど高いスキルがなくても、合理的に管理できています。その状態の部屋の居心地よく感じられ、自己肯定感があれば、片付けでストレスを感じることはないでしょう。
タイプ4 捨てられて片付いていない人
物の量は少ないのに片付かないのは、物の出入り(購入したり捨てたり)が激しく、手に入れることに意識が集中して、物を使うこと管理することに意識が向かっていない傾向があります。
あるいは、収納の方法や管理の知識が不足している可能性もあります。新しいものを手に入れることで、他のことで感じるストレスを発散しようとしているかもしれません。
4.片付けられない捨てられないを心の側面からみる
片付けられないことや捨てられないことで、心の側面では様々なストレスを感じている人が多いようです。
しかし中には、片付けられないことや捨てられないことにストレスを感じていない人もいます。
4‐1片付けられないことや捨てられないことにストレスを感じない
片付いていないという状況を問題だと思っていない
この人は片付けが悩みではありません。他の困ったこと、不便さ、使いにくさ、暮らしにくさに対して問題意識を持った時に、片付けが必要なことに気づくこともあります。
片付いていない状況とストレスが見えていない感じられない
片付いていない状況は元来好きではないはずなのに、今現在ストレスを感じないならば否認している可能性があります。
心理学の精神分析用語でいう否認です。
認めたくない現実、不快な体験や欲求を無意識的になかったことことにしてしまうこと。視界に入っているが見えていない、聞いているが聞こえていない、知っているはずが知らないといったように、その現実や体験を存在しなかったことにする。
4‐2片付けられないことや捨てられないことの心への影響
片付けられないことで嫌な気分がする場合、片付いていない状態にストレスを感じている場合と、片付いた状態を作り出せない(片付けられない)自分自身に対する自己嫌悪でストレスを感じている場合があります。
片付かないことの最も悪い影響は、心の内側で起こる自分に対する自己嫌悪です。
そのことによってセルフイメージが下がり、自分に自信が持てなくなってしまいます。たかが片づけされど片づけです。
5.「出来ない」のか「やらない」のか
片付けられないと片付けない、捨てられないと捨てないは似ていて違います。
「出来ない」と「やらない」の違いについて、それぞれの理由から考えてみました。
5‐1「出来ない」にはいろんな理由がいる
- 理由は何時も自分以外のところにあります。
- 時間がない
- やり方がわからない
- 家族の協力がない
- 気力・体力がない
- 部屋が狭い
- 収納スペースが足りない
- やる気になれない
それらのどんな理由も、それによって自分ではどうにもできないということを証明しているに過ぎません。理由になっていることが変わらない限り、この状況を自分で変える力は私にはありません。出来ないことで片付けの被害者になってしまいます。
出来ないことで起きる一番の問題は、セルフイメージの低下と自己嫌悪です。
これが一番のストレスの現況になります。
5‐2「やらない」理由はシンプル
やらないには沢山の理由は要りません。
- やりたくない
- やらないと決めた
シンプルです。
理由がシンプルで、自分で選択したことなので自分次第で選択し直すことが出来ます。
自分次第なんだと思うだけで、片付いていないことが問題なのではなく、自分の選択次第で解決可能な課題に変わってきます。
まとめ
片付けられない捨てられないと口にすると、自分は無力でこの状況を変える力なんてないと世の中に向かってアピールしているかのようです。
自分のセルフイメージを下げるネガティブキャンペーンをしているかのようです。
それが片付けられないこと捨てられないことのもっと有害な部分だとも言えます。
もしも片付けない捨てないと決めているのであれば、そこで感じるストレスも自分の選択の結果です。ストレスを感じ続けるのも解消するのも自分の選択次第です。
自分の選択で状況を変えることが出来ると思えたら、片付けは悩みではなく対処できる課題になります。
「片付けられない」が「片付ける」と選択すればその方法はたくさんあります。
あるいは「片付けない」と決めたなら、ストレスを感じる必要すらなくなります。
そこにはもっと自由で暮らしを楽しんでいるあなたがいるはずです。
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