わたしの○○は楽しめない

私のメンターはいつもとても興味深いことを教えてくれます。

すべての苦しみ、それは執着からきます。
執着しているものを見つけましょう。

それは「わたしの◯◯」

執着というは、深く思うこと、こだわること。
心理的な執着は、過去の体験やニーズにしがみついて、今ここではなく過去に生きていることです。

執着?過去を生きる??

よくわからないですよね。
執着の特徴は、自分が執着していること自体に気がつかないことです。

 

私は「片付かない」悩みを片付けるお手伝いをしています。
片付かない一番の理由は、この執着です。片付けは物を整理するという行為を通して、自分の執着に気づいていくことにとても役立ちます。

片付けをして、物を減らす部屋だけではなく気持ちがスッキリします。それは片付いて見た目が良くなったとか、ずっと気がかりだった片付かない悩みが解消したということもあるでしょう。

でもそれだけではないんですね。
片付けるにあたり、今あるものを基本的には全部取り出して、見直します。そして、今どういう経緯で持っているのかということとは関係なく、もう一度選びます。

そのとき私がする質問は
使っていますか?使っていませんか?

今まで、つまり過去に対する質問です。

大抵ここで使っていないのになぜあるんだろうという
使っていないけどどうしよういうお返事には、

使いたいですか?
今から未来に対する質問です。

女性の場合。片付かない物の上位に洋服が上がります。
洋服こそ執着の象徴ですよね。

かつて気に入って着ていたいのだけど、今は着ていない
自分へのご褒美と奮発して買った服
とても気に入っているんだけど、着る機会がない
サイズや形が今の自分に合わなくなってしまった服
どうしてあるのか思い出せないもの

今あるすべてのものは、かつてのあなたが選んだもの。つまり過去のものです。それがクローゼットやソファーの上を占領して、今のあなたの暮らしを脅かしているとしたら、まったくナンセンスですよね。

過去の体験、美しかった思い出、買物をする快楽、あの頃の私…

着ない洋服がなにに執着しているんでしょうね?
私の場合は過去の自分のイメージ、あるいはこうなりたかったという理想の自分かな。

執着を見つけるときのキーワードを教えてもらいました。

わたしの◯◯です。

わたしの理想の私
わたしの仕事
わたしのライフスタイル

おかしなもので、うまくいかなかった過去にも執着します。
わたしの大変だった子供時代

あるところまでは、「わたしの」をつくっていくことが大事な時期もあります。
子どもの頃から一生懸命創り上げてきた自分らしさ。30代にもなるとわたしのスタイル、わたしのやり方、わたしの仕事、それらを生きていることが自信になってきます。
人って本当に不思議だって思うのですが、過去のうまくいったことや成功体験にしがみついてなかなか手放せないんです。
もちろん、私たちは辛かったこと上手くいかなかったことにも執着します。役に立たないってことはわかっていても、捨てることが出来ない。そこが片付けと似ていますね。もう着られないけど捨てられない。

もう一つは、もう一つは未完了なこと。
過去思い描いていた理想の私に、まだ近づけていないまで出来ていない、初めてもいない(笑)
こういうのは棚の奥深くにしまったままになっている通信講座の教材や趣味教養の道具、買ったとき数回使用した美容・健康器具、こういう物に執着がくっついているんですね。

過去のうまくいったことや成功体験のひとつに、かつて、今よりも若い時に輝いていた時の自分自身。

わたしの若さ
わたしの輝き
わたしの青春

わたしの◯◯になったときに、それが悩みや苦しみになってしまいます。
(今はもうないとか、昔に比べて今は…とか)

過去の○○に執着して、しがみついて、今のわたしの素敵なところ、美しいところが楽しめない。
これって本当にばかげたことですよね。

あらためて、「わたしの◯◯」なにがあるかしら?ってみてみたら、思いがけず出てきたのが、
〝わたしの夫”

わたしの夫なんだから、こうして欲しい。
わたしの夫なんだから、こうあって欲しい。
わたしの夫なのに…

これには笑うしかありませんね。

夫はわたしの夫になるために生まれてきたわけではありません。
わたしとはまったく違う世界で別の生き方、考え方、感じ方をしていることで、私の世界を広げてくれたことが魅力だったはずなのに、「わたしの夫」という窓から見ると、夫の魅力や才能、存在そのものがまったく楽しめない。

なんてこった!です(笑)

 

どんな「わたしの◯◯」なにがありますか?